問題
(この問題は Windows Server 2012 では発生しません)
Windows streamer 3.0.6.2 以降のバージョン:
リモートセッション中に、画面更新が数秒遅延し、カーソルが点滅し続ける。高速のマルチコア CPU にもかかわらず、CPU 使用率が 25~50% と異常に高くなる。
バージョン 3.0.6.2 では、ビデオメモリが少ないサーバーでの遅延を潜在的な数分の遅延を数秒まで軽減させる最適化が導入されたため、最低限のシステム動作が可能になっています。最も効率的にサーバーを運用するためには、下記の 2 つの回避策のいずれかを適用する必要があります。
原因
この問題の発生は、Splashtop の動作に十分なビデオメモリの不足を示しています。Splashtop を効率的に動作させるためには、コンピューターに少なくとも 256MB のビデオメモリが必要です。大部分の PC や既製のグラフィックカード(1GB 以上の製品もよく見られます)であれば簡単にクリアできますが、8MB または 16MB のビデオメモリが標準的な多くのサーバーでは、この要件を満たすことができません。
Splashtop が従来のリモートデスクトップツールよりも多くのビデオメモリを必要とする理由は、ビデオベースのアプローチを使用して、画面のエンコードおよび送信を行うためです。このテクノロジーは、ユーザーが実際にそのコンピューターの前に座っているように感じることができるというパフォーマンス目標を達成するためのキーポイントです(十分なハードウェアとネットワーク機能が必要です)。
ただし、このアプローチは、グラフィックスハードウェアに負荷がかかります。
Windows の組み込みソフトウェアの DxDiag.exe を実行して、コンピューターのビデオメモリの容量を調べることができます。このサポート記事では、関連情報が DxDiag のどこから探せるか表記しています。
遅延があまりにも大きい場合は、ネットワーク帯域幅が原因ではないかもしれません。ネットワーク帯域幅の不足で最大数秒の遅延が発生する可能性がありますが、通常、それ以上の遅延は発生しません。ネットワーク帯域幅の問題の有無を確認するためには、Splashtop Business アプリでコンピューターの解像度を一時的に 1024x768 に下げる、またはスムーズモードをオンにして、速度が向上するか確認します。ビデオメモリ不足が原因で速度の低下が発生している場合、これらのテストでは違いが見られません。
一般的に、Splashtop は、リモートアクセス先のコンピューターからの 1.5 - 2Mbps のアップリンクで適正な応答があります。
回避策
コンピューターに十分なビデオメモリが無い場合は、次の 2 つの回避策があります:
1. コンピューターのディスプレイアダプタのハードウェアアクセラレーションを無効にする
このサポート記事で、方法を説明します。
一部のユーザーは、ロジスティクスやコンピューター上の他のワークロードのため、ハードウェアアクセラレーションを無効にできない一部のユーザー以外、大部分のユーザーは、この回避策を試すことで改善が見られます。
2. 別のビデオエンコーダを使用する
Win8 または Win10、Server 2012 または 2016:
ハードウェア画面のキャプチャを有効にします。
- Streamer 3.3.2.0 以降のバージョンに更新します
- 「streamer / 詳細設定」タブに移動し、下にスクロールして「ハードウェア」オプションを選択します。
Streamer 3.3.0.2 以前のバージョンでは、添付されている EnableDXGI_64.reg をダウンロードし、ダブルクリックして有効にします。
Win7 または XP、Server 2003 および 2008:
ミラードライバーをインストールします(再起動が必要)
ミラードライバーがインストールされている場合、Splashtop Streamer は、そのほかの画面情報処理方法を使用します。
Splashtop Streamer v3.1.2.0 以降のバージョン:
「スタート」メニューから Streamer プログラムを開く-> 「すべてのアプリケーション」-> 「Splashtop Remote」-> 「Splashtop Streamer」
次に、「詳細設定」タブをクリックし、下にスクロールして「ミラードライバーの画面キャプチャ」オプションを選択します。
Splashtop Streamer v2.6.5.10 から v3.1.0.2 まで、手動でインストールします。 (チュートリアルビデオはこちらをご覧ください: https://www.youtube.com/watch?v=rSn8DmYxSiA )
- 以下からミラードライバーをダウンロードしてインストールする (driver.zip)。
- driver.zip を解凍する
- 「管理者として実行」を選択して cmd ウィンドウを開く
- 適切なフォルダで install.bat を実行 (XP か Server 2003 の場合は xp/xp64 フォルダー、Vista、Windows 7、または Server 2008 の場合は vista/vista64 フォルダー)。
- 再起動する
この回避策は、8MB または 16MB のビデオメモリを搭載したさまざまな HP および Dell サーバーで実証されています。
注 1:パフォーマンスの低下を回避するためにハードウェアアクセラレーションをオフにした場合、ミラードライバーのインストール後、再度有効にできます。
注 2:十分なビデオメモリがあるにも関わらず、レスポンスタイムが大幅に低下する場合は、当社までご連絡ください。当社で把握していない別の原因がある可能性が考えられますので、DXDiag 出力などをまとめたサポートチケットを送信してください。
注 3 : ミラードライバーを使用する場合、制限事項が 2 点あります。詳細については、リンクをクリックしてください。
アップデート(2016年3月25日)- Windows streamer のバージョン 3.0.6.2 で追加された一部の最適化について説明しています。ビデオメモリの少ないシステムでは、上記の 2 つの回避策のうちの 1 つが引き続き必要ですので、ご注意ください。